ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
その声に椿が全身をこわばらせるのを海は見逃さなかった。

椿の顔はみるみるうちに真っ青になっていく。

ただならぬ様子に海が椿の方へ近付いた。

小刻みに体を震わせながらその男の方へ体を向ける椿。

挙動不審な椿がさらに挙動不審な態度になる。

うつむきながら体を震わせる椿に、海は思わず椿とその男の間に立っていた。

「ここにいたのか」
男は椿に話しかける。
「・・・はい」
椿の声がかなり震えている。

「いらっしゃいませ」
みかねた海がその男に話しかける。
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