ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
疲れた顔の海の運転で結婚式場に着くと、海は椿を気遣って式場の中に入るときも少し振り返り椿から距離をとらないようにしてくれていた。
椿も海の気持ちを察してすぐ後ろについている。

「Ｅｔｅｒｎａｌです。お疲れ様です。」
海が事務室へ入ると女性のスタッフが一斉に海の方を見た。
我先にと海の方へ近付こうとするスタッフの勢いに椿がグット後ろへ下がる。
「明日の会場を確認させていただきたいんですがよろしいですか？」
いつもの店にいる時とは少し違う海の姿に椿は緊張した。
スーツこそ着てはいなくてもシャキッとしたイメージの海。
いつも店にいるときはリラックスして肩の力が抜けた接客をしている。
スタッフから許可を得ると海は椿に目で合図を送り会場の方へ向かった。

「すご・・・」
思わず椿は声を漏らす。
式場の中でも一番大きなホールの飾りを依頼されているＥｔｅｒｎａｌ。ただ海と凌駕の顔がいいだけで営業がとれているわけではない。
それだけの技術がある。

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