背番号16「己」
私がそう言うと、美波が口出した。
「え、そう〜?」
え!?なんでこんな事言うの…(泣)
まぁ可愛いから許しちゃうけどさ〜…。
「こらっ美波!お姉ちゃん似合ってるでしょ?」
「まっ……。まぁ…」
言わされてまぁまぁか……。
私も女子力上げないとな……(笑)
校門に着いた。
「あっ真里奈〜!」
そこで待ち合わせしていたのは、
中学からの友達、坂本純恋|《さかもとかすみ》だった。
「あ、純恋〜!」
私は純恋が大好きだ。純恋と一緒に受験を頑張って、色んなことを一緒に乗り越えてきた。唯一、信じられる仲間なのだ。
「久しぶり〜、元気だった??」
「もう、ぴんっぴんだよ!!」
直接会って受験勉強をした訳ではなく、
すべてテレビ電話で話し合っていた。
問題が分からない時、休憩する時、
一緒に分かりあったり、笑いあったり、私たちの憩いの時が通話勉強だった。