君のおまじないがあるから
亮ちゃんに世界史や英語を教えてもらい、フウッと私はため息をつく。亮ちゃんが来ると勉強が捗るんだ。

「ちょっと休憩しようか」

先生のプリントの問題をひたすら解いていた私の頭に、ふわりと優しく手が置かれる。亮ちゃんが頭を撫でてくれた。入院しているとこうやって触れ合える時間はすごく貴重で、何だか付き合い始めた頃みたいで照れくさい。

「じゃ〜ん!プリン買ってきたよ〜」

亮ちゃんがかばんの中からコンビニの袋を取り出す。たぶん、一階の売店で買って来てくれたんだろう。

「プリン!やった〜!」

私はプリンが大好き。前に、亮ちゃんが私のプリンを食べてしまって三日くらい口をきかなかったくらい大好きだ。

「奮発して高いやつにしてみた」
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