BLUE
僕は彼女といておもしろかったし、
いろんなことをして毎日のように遊んだ。
まるで姉弟のように。

でも彼女が中学へ行き始めたころ、
彼女は部活や塾で忙しくなり、
僕もなんだか彼女と一緒に遊ぶことが恥ずかしくなり、
いつの間にかぷっつりと会わなくなってしまった。

家は隣で、窓を開ければ顔が見えるはずなのに、
顔も見ないくらいまったく会わなくなった。
でもそんなものだ。

何年か後で、
僕は母親から美香さんが大学に合格し、上京したことを聞いた。
僕は高校生になっていた。

だから彼女とは12歳の時以来、1度も会っていない。
僕の中の彼女は、あのときのまま。
まあるくて、気の強い、彼女のまま。

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