私の命は貴方のもの
翌日は何も無かったように普段通りだった


いつも通り洗濯して、掃除して、一息ついた


所で近藤さんから連絡が来た


龍也さんが忘れ物をしたらしく…


でも外せない会議があって取りに帰れないと


言う事で取りに来ると言われた


近藤さんは龍也さんの一番信頼している人


近藤さんが来て龍也さんの部屋に案内した


忘れ物を持って部屋から出てきた時


「ちょっと時間ある⁇」


と言われた


「昨日専務は大丈夫だった⁇」


「えっ!」


昨夜の事を思い出してしまった


それを思うと涙が出そうだったが…


「少し不機嫌でしたが…」


と言ってごまかした


「そうですか…すみません…変な事聞いて」


「いえ!」


「もしかして昨夜…」


と言って首筋を見た


我慢していたけど涙が出た


「龍也さんは何もいいません…
私はあの人に命を拾われたから傷つく事も
ありません…何をされても仕方ないです」


「千尋さん…」


「近藤さん…私夢を見るんです…
あの入院した時から、近藤さんみたいに
優しいスーツを来た人が、私の髪を撫でて
優しく励ましてくれるんです…だから辛くて
も頑張れるんです…顔はわからないですが…
とっても優しいんです。目を開けようとすると
目を塞がれて…私安心して寝ちゃうんですよ
おかしいですよね!」


「千尋さんが安心できるなら毎日夢に
出ますよ!」


と笑った


本当に近藤さんだったら…


「じゃあ私はこれで失礼します」


「はい!すみません…変な話してしまって…」


「じゃあ!」


私近藤さんになんで話したんだろう


龍也さんに報告なんかしないよね…




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