私の命は貴方のもの
そう思っていると


「そっくりじゃな!」


「そっくり⁇」


「あ〜千尋さんのおばあさんに…そう
千春に…」


「おばあちゃん⁇おばあちゃんを
ご存知なんですか⁇」


「知っているものなにも…恋人同士だったん
だが…結ばれる事はなかった
ワシ達の時代は好きだから結婚すると
言う時代ではなかった…
この大道家が不動産をしているのは知って
るじゃろ⁇」


「はい!」


「ワシの代で不動産を始めたんじゃ!
父親は極道の組長だったんじゃ
ワシは極道が嫌いだった…
君のおばあさんの千春と結婚出来るように
不動産の会社を興した
でもどんなに頑張っても結婚は無理じゃった
極道をやめても…極道の名残はあったんじゃ
だからカタギの娘と結婚は出来なかったんじゃ
ワシら将来お互い男子と女子が産まれたら
結婚させようと決めた
だが…それが間違いじゃった」


おじいさんは辛そうな顔をしている


「どう言う事です⁇」


「話すと長くなるが…大丈夫かい⁇」


「はい お聴きしたいです」


< 48 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop