私の命は貴方のもの
話をして暗くなる前に家に帰った


今ソファに座り龍也さんがホットミルクを


持ってきてくれた


私の髪を撫でて


「千尋…疲れただろう⁇」


この人はどこまで優しいんだろう


自分も辛いはずなのに…


「千尋⁇」


私は龍也さんを見た


「俺は君のご両親を殺した奴の息子なのに
憎くないのか⁇」


龍也さんは切なく聞いてきた


「龍也さんは龍也さんだから…
貴方のお父さんは正直憎くいと思った
でも…憎んでも両親は帰ってこない
あの時の幸せは戻らない」


涙が溢れた


「千尋…」


「龍也さんも苦しいよね!
私は貴方に苦しんで欲しくないの…」


「千尋…」


私を抱きしめる龍也さん


私も背中に手を回す


冷たい⁇ 私の涙じゃない…


龍也さんが泣いてるんだ…


私は静かに背中をさすった


貴方はどこまで優しいの…


龍也さんは身体を離し


「何があっても俺の側から離れないでくれ…」


「はい!」
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