私の命は貴方のもの
「千尋…」


男の人の声がする


目を開けると白い天井


ここは⁇


「気がつきましたか⁇」


誰⁇


「千尋…」


切なく私を見つめる人がいる


会話だけ聞こえる


「何かショックな事でもあったんですか⁇」


「はい…」


「そうですか…でもあんな雨の中歩き続け
るなんて自殺行為です」


「はい…」


「奥様はたぶんこのまま記憶がなくなり
もっと進行していくと思います
このまま入院をお勧めします」


「いや…連れて帰ります」


「そうですか…これからが大変ですよ!」


「覚悟は決めてあります」


「そうですか…わかりました
何かありましたら、すぐに連絡して下さい」


「ありがとうございます」
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