リベンジ学園
「わかったよ、虎治君。

オレは虎治君を裏切ったりしないから」



辰雄はそう言うと、自らも窓から野球部の部室に入り込み、バッドが置いてある場所へと走っていった。



そして数本のバッドが置いてあるバッド置き場から一本の金属バッドを取り出すと、決意を固めて虎治に言った。



「虎治君、オレがこのバッドで紗栄子の頭を粉々にしてやるよ。

紗栄子に蘇ってきたことを絶対に後悔させてやるんだ」



辰雄は心の中でバケモノのように強い紗栄子を恐れていたが、勢いに任せて、虎治にそう言い切った。



そしてその言葉を聞いた虎治はうれしそうに豪快に笑い出した。



「ハハハッ、いいぞ辰雄!

それでこそオレの子分だ!」



虎治がそう言って辰雄の肩をポンポンと二度叩くと、辰雄の心の中に熱いマグマのような感情が込み上げてきた。
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