リベンジ学園
(チキショー!

同じ中学三年生なのに、この上下関係は何なんだよ!

確かにオレは虎治君には勝てない。

でもオレは原島虎治の子分じゃない!)



辰雄は込み上げてくるその悔しさをこの金属バッドを使って紗栄子に叩きつけようと考えていた。



どうせ避けて通れない道ならば、自分はその道から逃げようとはせずに、全力でその道を切り開く。



自分はこの金属バッドで紗栄子の顔面にフルスイングを入れてやるんだ。



辰雄が破れかぶれでそう誓いを立てたとき、虎治が手にした金属バッドで、意味もなく野球部の部室にある物を次々と破壊していった。



辰雄は虎治の意味不明な狂暴さにかける言葉もなく、暴れる虎治を黙って見ていた。



(虎治君のエネルギーはいつも何かを破壊することに向かっている。

虎治君は普通には生きられない猛獣みたいな人なんだ。

そんな虎治君に目をつけられた紗栄子は悲惨だった。

紗栄子はまだ処女だったのに、虎治君のグループの不良におもちゃにされて……)
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