リベンジ学園
紗栄子は学校でクラスメイトと自分を比べることがあった。



クラスメイトたちと比べているのは学校の成績だったり、スポーツのことだったり、人間関係だったりもした。



そしてその比較の中で、やっぱり自分は周りと比べて明確に劣っていると思うことが紗栄子には一つだけあった。



それはやはり、紗栄子の家庭の経済的なことだ。



他のクラスメイトたちが手に入れられて、自分が手に入れられないもの。



自分は生活していくのに十分なものを持っているはずなのに、周りに目を向ければ、それでも自分が持たざる者だと気づかされる。



でも、それを口にすることは大好きな母を傷つけることに他ならなかった。



紗栄子は毎日の生活の中で込み上げてくる不満をぐっと抑え、心の奥にしまい込んだ。
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