リベンジ学園
普通の中学生生活を送っていた紗栄子だったが、ある日、そんな生活が一変してしまう事件が起きた。



それはクラスの女王、村上晴江と廊下でぶつかり、彼女の制服にジュースをかけてしまったことだ。



そのことをきっかけに、紗栄子は晴江に目をつけられて、クラスメイトたちから無視されるようになってしまった。



でも、それはわざとやったことではなくて、自分に大きな落ち度があったわけでわない。



それなのに、どうしてこんなことになってしまったのだろうと紗栄子は思った。



ある日を境に紗栄子はクラスで孤立してしまい、晴江たちのグループは紗栄子の人格をすべて否定するような勢いで紗栄子をいじめた。



そんな毎日が続く中、紗栄子の心は暗く沈んでしまっていた。



そしてそんな紗栄子の気持ちは、紗栄子の母、幸枝にも伝わっていた。



幸枝は笑わなくなった紗栄子を心配して、紗栄子に優しく声をかけた。



「ねぇ、紗栄子。

最近、学校で何かあったの?

元気がないみたいだけど」



紗栄子は母に自分の気持ちを見抜かれていることにハッとした。



でも紗栄子は、病弱な母を心配させないように、作り笑いでこう言った。



「何でもないよ、お母さん。

ちょっと疲れていただけだから。

学校生活は今までと変わらないから」
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