リベンジ学園
(人間の命はおもちゃだ。

いくらでも代えがきく。

街を歩く平民をマンションから見下ろしていて思う。

あつらの命はゴミだって)



生神はマンションの一室で、自分の頭の中に浮かんだ疑問の答えを探っていた。



(人の命は消える瞬間のみに価値がつく。

ああ、この命はもう二度と戻ってこないのだと。

たとえそれがゴミのような人間でもだ。

だとしたら、たくさんの人が次々と死んでいくシチュエーションは、たくさんの花火が上がるお祭りみたいに価値が高い。

そんな最高の瞬間を私は一度見てみたい)



生神亮治はまだ四十代だが、長い白髪が薄くなって六十代にも見えてしまう。



そして小柄で痩せた体であるのに、いつも傲慢で威張り散らしていられるのは、生神が自分の才能に絶対の自信を持っているからだった。



自分は特権階級の人間の頂点に君臨している。



その自負こそが生神亮治という人間を作っていた。
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