リベンジ学園
「我がチームのメンバーたちよ、聞いてくれ。

今、最高におもしろい案件がこの研究所にやってきた。

私はそのおもしろい案件を最高のエンターテイメントに仕上げたいと思っている」



この科学者チームの研究所のトップは生神で、その生神の意見に反対する科学者はいなかった。



奇跡の科学者、生神亮治の提案は絶対的な命令だ。



そんな生神の次の言葉を科学者たちは待っていた。



「今から数時間後、西条学園中学の女子生徒が自殺する。

私たちはこの女子生徒の遺体を回収し、強力な生命体として蘇らせよう。

その女子中学生はそうなることを望んでいるんだ」



生神の話を聞きながら科学者チームのメンバーたちは、女子中学生の自殺がわかっているなら、なぜその自殺を食い止めないのかと、心の中で思っていた。



「いじめを苦に自殺する小原紗栄子は、いじめを行ったクラスメイトに復讐がしたいらしい。

今のこの平和な世の中で、その気持ちはとても希少で尊いと私は思う。

だから私は遺伝子操作の実験と称して、小原紗栄子の復讐に荷担しようと考えている。

西条学園中学の生徒の命は、科学実験の生け贄になることを私から政府に伝えておく。

政府は必ず私の意見を了承するだろう。

私は何万という新しい命を生み出せる奇跡の科学者だからな」
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