リベンジ学園
「もちろん君たちは無条件で殺されるわけではない。

このデスゲームの生存条件は三つある。

一つは蘇った紗栄子を完全に殺してしまうこと。

一つは明日の日の出まで、紗栄子に殺されずに逃げきること。

一つは紗栄子に殺されずにこの西条学園中学を抜け出すことだ」



「何だ、そんな簡単な条件かよ。

それじゃ、全員が生き残りだ。

こんなゲームくだらねぇ」



虎治はそう言って、生神の説明を鼻で笑った。



その瞬間に教室内に安堵の空気が流れ始めた。



「そうだよね、あの紗栄子が私たちに復讐するなんてあり得ないよ。

逆にまたあの地獄の日々を思い出させてやらなくちゃ。

もう二度と復讐なんて気を起こさないようにさ」



紗栄子をいじめていた晴江のグループの一人の早苗がそう言って紗栄子をにらみつけた。



するとその瞬間にクラス全員のネットのマイページが胸の前に現れ、そのマイページがチャットの画面に切り替わった。



『私を昨日までの私と思うな。

私はお前たちを殺すために、この教室に帰ってきた』



紗栄子からチャットのメッセージがクラスの全員に一斉に流れた。



智恵はそんな紗栄子からのメッセージを見て、心臓が止まるような思いで、身体中が震えていた。
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