リベンジ学園
「紗栄子、あんたはバケモノになって帰ってきたんだね。

あんたは小原紗栄子の記憶を持っているけど、あんたの体も心も別人だよ」



晴江がそう言ったあとに、虎治が生神に話しかけた。



「おい、生神!

紗栄子の体はどうなってやがるんだ。

誠二が思いっきり振り下ろしたイスを女が片手で受け止めるなんてあり得ねぇ。

テメェは紗栄子に何をしたんだ?」



「小原紗栄子に何をしたって?

クククッ、聞きたいか?

私は遺伝子操作が専門の奇跡の科学者だ。

私になら普通の中学生の女子をバケモノに変えることだってできるのさ」



3年2組の教室に残っている数人の生徒たちは生神亮治が得意気に笑っているのを見ていた。



そして生神のとなりでは、紗栄子が誠二の喉から制裁の槍を引き抜き、誠二の体を教室の床に無造作に投げ捨てていた。
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