リベンジ学園
「ひっ、ひぃぃぃ……」



血に染まった制裁の槍が悟の胸の近くで止まったとき、悟はよく声にならない悲鳴を上げて、恐怖で固まり、怯えながらゆっくりと後ずさった。



さっきまで話していた純一は背中を突き刺され、血が逆流してしまったのか、口から大量の血を吐き出していた。



純一の顔は苦痛で歪み、まだ苦痛の中で生きてはいるものの、純一がもはや助からないことを悟は純一を見て理解していた。



(これが本当にいつもいじめられてたあの紗栄子か……。

臆病で弱虫でいつも泣いてばかりだった紗栄子がこんな殺人鬼になるなんて……)



絶命した純一はまるで意思のない人形のように前のめりで倒れ込み、校庭の地面の砂を舐めるようにうつ伏せで地面に這いつくばった。



そして紗栄子はもうすでに死んでいる純一の背中に、まるで鬼のような形相で何度も何度も制裁の槍を突き刺していた。



悟はその残酷な地獄絵図を目の前にして、パニックの中で紗栄子から逃げるために走り出していた。
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