リベンジ学園
美樹子はまるで自分が理科室の備品の一部にでもなったような気持ちで、朝が来るのを待っていた。



自分以外のクラスメイトが殺されても、自分さえ生きていれば、いつか笑えるときがきっと来る。



このリベンジゲームが終わったら、お母さんに頼んで、別の学校に転校しよう。



いじめとか復讐とかそんなこととは無関係な学校へ。



死ぬほどの恐怖に震えているのは今日だけだ。



必ず私は助かって、紗栄子のことなんて忘れて生きるんだ。



美樹子はそんなことを考えながら、静かに固く目を閉じた。



そしてこの世界の時間が早く過ぎることを美樹子が願ったとき、美樹子は理科室に何かが入ってきた足音を聞いていた。
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