愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜



「そ、そんな話より…せっかくビュッフェに来たんだからたくさん食べよう?」

「確かにそうだね、甘くていい匂いがする」


みんなが単純で良かった。
ここに来てようやくスイーツの話へと変わる。

甘い香りが漂う中、私たちはたくさんのスイーツを堪能した。


ただ最後の方は甘ったるいと感じてしまい、もうしばらくスイーツ等はいらない。


「美味しかったね、また行きたい!」


甘いものが誰よりも大好きな真弥は満面の笑みを浮かべていたけれど、私を含めた他の3人は少し苦しそうである。

少なくとも私はきつい。
塩っけのある食べ物が欲しいくらいだ。


「真弥ってすごいね、そんなにもスイーツ好きなんだ」
「うん、大好きだよ!」


まだ甘いものを食べられそうな勢いの真弥に、私たちは驚いた。


「映画の前にどっか寄らない?
なんかファーストフード食べたいかも…」


誰よりも苦しそうな沙彩の一言で、映画の前にファーストフード店へと入る。

とはいえ先ほどのビュフェでお腹がいっぱいになっていた私は、ポテトとジュースのみを頼むことにした。

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