愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜
「下はズボンか、面倒だな。
スカート履いてくりゃよかったのに」
こっちはズボンで助かった。
手を出されにくいだろう。
それでも逃げ場のないこの状況は絶体絶命に変わりない。
「まあスボンも引き裂いてやるか」
「……っ!?待っ…」
また好き勝手にやられてしまい、無理矢理足を開かされてしまう。
両膝を持ち上げられ、M字の形にされてしまい思わず顔を背けてしまう。
「おーおー、かわいい反応して。
実は慣れてないんだな」
「離せっ…」
「これズボンも切っちゃったら本格的に帰れなくなるな?このままお持ち帰りコースにする?俺の家に行けば服なんていくらでもあげるけどな」
耳に障る笑い声。
これが夢であれば、どれだけ幸せだっただろう。
男が私の太ももに触れる。
反射的に目をギュッと閉じたその時。
「さ、佐藤さんはや…ぐあ!」
ドアの前で声がしたかと思うと、突然それが止んだ。
部屋にいた全員がドアの前に視線を向ける。
異常事態だと全員が察知したようで、ゆっくりドアが開かれたかと思うと、そこから姿を現したのは───