愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜







すべてが終わった後、私は真っ先に病院へと連れてこられた。


幸い、軽い脳震盪で済んだようで、異常はないということだった。

出血していたところは手当てされ、ガーゼに包帯も巻かれている。
念のため1日入院するという形で終わりそうだ。


けれど明日、学校を休まなければならないのは嫌な気もするけれど。



「本当にごめんなざい愛佳ちゃん…!どうして僕は愛佳ちゃんを守れながっだんだ!」


精密検査、医師の手当てが終わり、個室で入院となった私はベッドに横にはならず、起き上がった状態でいた。

その理由は幹部全員がそこにいたからだ。
さらには光希くんに泣きながら謝られていた。


「お、落ち着いて光希くん…?
ほら、これは私が勝手に動いたせいで怪我して」

「僕がもっと早くに気づいていれば、愛佳ちゃんは怪我することながったのに…ううう」


子供のようにわんわん泣かれても困るのだが。
もはや対処不能だ。

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