愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜



「そう怒るなよ。
きっとお前は俺を選んで良かったと思う日が来る」

「それはどうだか」

「仁蘭はいずれ俺たち煌凰に屈するしかねぇんだ。
まあ仁蘭の選択次第では潰すのもやむを得ない。

でも安心しろ、仁蘭がなくなれば瀬野は確実にこの世界から去ることができる」


きっとその言葉は彼にとっておまけに過ぎない。
自分が上に立つことさえできれば、それでいいのだ。


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