愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜
闇夜のオドシ
他校とも繋がっている沙彩のお願いを了承してしまったのが間違いだった。
「じゃあ今日は楽しもうぜー!」
「かんぱーい!」
ある日の放課後。
沙彩に連れてこられたのはカラオケボックス。
それもネオン街にあるカラオケだ。
他校の男子3人と私と沙彩、合わせて5人でやってきたけれど。
いかにもチャラそうで悪そうな奴らばかり。
両耳にピアス、軟骨に開けている人もいる。
アクセサリーもジャラジャラで、髪色も金髪など派手なものばかり。
沙彩曰く中学からの仲らしい。
本当は中学の女友達が来るはずだったのだが、ドタキャンされてしまい急遽私を呼んだとのこと。
「沙彩の友達クソ美人すぎんだろ」
「待ってよ私は!?」
「沙彩は化粧!派手!って感じだからなぁ」
一応。
一応男女分かれて座っているのが唯一の救い。
本当にこういう場は苦手だ。
そもそも男子と深く関わることは嫌いである。