愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜
「じゃあ手を出せばいいんじゃない?従順な女になって縛られるくらいなら、一度だけ手を出された方がマシかもね」
なんて、つい強気の発言をしてしまう。
こんなこと言えばきっと瀬野は───
「川上さんにしては賢くない回答だね」
「…っ!?」
すぐさま私を抱きかかえて、そのままベッドに連れて行かれる。
冗談なんかじゃない。
瀬野は本気だ。
この場を切り抜ける方法は?
ダメだ、思いつかない。
ベッドの上に座らされて、瀬野は私を見下ろした。
「でもまぁ…すぐ気持ち良くなるよ」
「…っ」
思わずビクッとした。
瀬野の手が、私の制服のリボンを簡単に解いたから。
躊躇いもなく、ワイシャツのボタンを開けられていく。