彼女と私の見分けかた
「うっす!
何朝から往来で雄叫び上げてんだよ」

背中を叩かれ振り向くと、幼馴染みの宮前叶(みやまえきょう)が呆れ顔で立っていた。

「よぉ、叶!
うん、朗報、朗報」

思わず顔がにやけて笑いが止まらない。

「気持ちわりぃなぁ。
なに、例の彼女と進展でもしたわけ?」

「あー……まぁ、そんな感じ?」

「まじっ!」

叶にガシッと肩を抱かれて

「やっとコクった!?」

とからかうように顔を覗きこむ。

「ばっ!!
話したこともないのにコクるわけないだろっ!」

肩に乗せられた手を払いのけ、叶の言葉を慌てて否定した俺の顔は微かに熱くて、多分赤いはずだ。

彼女の話しをする時はいつも彼女の顔を思い出す
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