彼女と私の見分けかた
「手慣れてないよ…。
すっげー嬉しくて、舞い上がって……かなり暴走はしてる。
菜月ちゃんはこんな俺…イヤ?
無愛想で無口なほうがいい?」

しゃがみ込んだまま、前髪をくしゃりとにぎり下から困ったようにしょげた顔をして見上げられて。

まるで捨て犬みたいで可愛くて仕方がない。

「嫌じゃ…ないよ。
全然、今の服部くんもすごく…好き。

ただ、毎朝見ていた姿と、美月から聞いてたイメージが、すごく違うから驚いてるし…服部くん、さっきから暴走してるの?」

「菜月ちゃんがそばにいると俺、暴走しっぱなし。
病院じゃなかったら、たぶんもっと俺…暴走してます…」

腕で顔を隠した服部くんの耳は真っ赤で、照れていた服部くんは突然

「あーっ!!」

と叫び勢いよく立ち上がると

「ごめんっっ!!」

と私に誤り頭を下げた。
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