彼女と私の見分けかた
悪さをしてしかられる子供みたいに恐る恐る私を見る服部くんは…ダメっ我慢できない!

「うはっ…ふふっ、可愛いっ」

思わず吹き出し笑いだすと、

「なんだよっ!真面目に暴走したこと後悔して反省してるのにっ!笑うなよ。
可愛くないし、俺っ!
あーっ…ほんと格好悪っ!」

と口を尖らせがしがし髪をかき、そのままその手を今度は私に伸ばして、私の髪をかきまわしてぐしゃぐしゃにして、口角を上げてにっと笑った。

「ちょっ。やめてよ!
ぐしゃぐしゃにしないで!」

「ははっ」

じゃれあってる…服部くんと…。

数時間前までT高にいくのが憂鬱だたのに夢見てるみたいだ。

嬉しくて…すごく幸せで…うっすら滲んだ涙に服部くんが焦りだす。
「ごめん!傷っ痛かった!?
頭、触っちゃダメだよな、ごめんっ!
親父やお袋がすぐ頭なでるからさ…つい…。
ごめんね」

そう言ってふわりとまた抱きしめられた。
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