彼女と私の見分けかた
二人を見てニヤニヤしていると目が合った。母さんがにやりと笑い余計なことを口走った。

俺の大声の寝言暴露しやがった。
くそっ。

「しかたないだろ、すげー好きなんだから」

「ふふっ、照れて可愛いわね。
菜月ちゃん、祥平のこと宜しくね。
家は男ばっかりで女の子がいないから、祥平気が利かないし、女の子との接し方がなってなくていたらないとこだらけだと思うんだけど、伸びしろは十分あると思うの!」

「なんの伸びしろだよ」

「決まってるでしょ!いい男に成長する伸びしろよ」

「はぁ⁉」

なんつー親ばかだよ!恥ずかしい!

「菜月ちゃん、まだまだ祥平いい男になるはずだから長い目でみてやってね」

母さんの話をずっとにこにこしながら聞いてくれていた菜月ちゃんが、さらに嬉しそうに笑い

「これ以上いい男になっちゃうんですか!
うわぁ、私心臓もたないかも。
今でも大変なのに」

いや…大変なのは俺の方だ。
その顔…可愛いなぁ。

デレてる俺と笑顔の菜月ちゃんを見て母さんも嬉しそうに微笑んだ。
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