彼女と私の見分けかた
「ほら、私もきまった。
うん、大丈夫。
きっと、なにかが動きはじめるよ」

願いごとを呟きながら打ったシュートが決まれば願いが叶う。

私たちのシュートのジンクス。

ボールをぎゅっと抱き締めて強く願う。


"服部くんと仲よくなりたい!"

と。

私の苦手とする左斜め45度。
これが決またらこの想いは絶対に譲らない。

願いをこめたボールが私の手から離れていく。

"ズサッ"

ボールは気持ちいいくらい体育館に音を響かせネットを大きく揺らした。

例え美月の想い人でも彼だけは譲れない。

譲りたくない!

いつも我慢して美月になんでも譲ってきたが初めて私は強く想う。

服部くんが大好きだと。
< 20 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop