彼女と私の見分けかた
「ねぇ、どういうこと?
詳しーく説明してほしいなぁ」

彼女と同じ顔でにっこり微笑まれ、不覚にも心拍数がすっかり上がりきった俺は、藤咲から顔をそらせて

「こっちあんまみんなっ!」

と手のひらで口元を覆う。
彼女がまるで目の前にいるような錯覚におちいり、口元が緩むが、慌てて両手で自分の頬を叩く。

違う!!
今目の前で俺と話してる奴は、確かにそっくりだけど菜月じゃない。

「うわっ!やばっ!
顔赤いよ服部くんっっ!!

ねぇ…今から話すことは服部くんと私とそれから…叶くんの3人だけの秘密だよ?」

藤咲は手招きすると、俺と叶をそばに引き寄せ、小声で話始めた。
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