彼女と私の見分けかた
「美月も中学はバスケ部だったから上手かったけど、菜月…全力出しちゃダメだよ?

菜月今もバスケ部なんだから美月より全然上手いんだからね」

「うん…わかってます。
でも…試合が始まっちゃうとたぶん手は抜けない…」

「あーっ、もうっそういうとこ菜月らしいよね。
うん、一緒に楽しもう!

でもまた一緒にプレイできてすっごく嬉しいんだ!
高校でも同じチームでやりたかったのに」

うん、私もやりたかった。

私と沙弓は中学では息の合うコンビだった。

本当は私も美月と沙弓と一緒にこの学校に通うつもりだった。

だけど…。

美月の側から離れたくなることがおきて私は美月と違う学校を選んだのだ。

それなのに、こうして入れ替わって来ている私はとんでもなく自己中で我が儘だ。

ごめん、美月…。

でも、せっかく美月がくれた大事な時間、しっかり楽しませてもらうからね。

ありがとう、美月。
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