彼女と私の見分けかた
「くっそーっ!
先輩には勝てなかったか」

「俺たちの癖わかってるんだからいくら祥平と組んでも厳しいでしょ。
チームのベストメンバーでかかってかないと先輩たちには悔しいけど歯が立たないね」

首にかけたタオルで汗を拭きながら二人がこちらに歩いてくる。

「お疲れ様。
残念だったけどすごくいい試合だった」

本当に男子の試合は迫力があり見ていて興奮する。

女子の試合では見ることができないダンクシュート。

何本彼は決めただろう。

「すっげー声かれてる」

服部くんは話しかけるとくすりと笑った。

「応援さんきゅっ。

すげー藤咲の声よく聞こえた。
次は女子だな。

応援するから頑張れよ!」

目の前に広げられた大きな手にハイタッチする。

「うん、私たちも勝ってくるから!」
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