彼女と私の見分けかた
「藤咲凄いじゃん!
スリーポイントほとんど決めて大活躍だな」

球技大会を終え、制服に着替えて席に着くとすぐに服部くんが話しかけてきた。

不意にその目がじっと私の顔を覗き込む。

「…なぁ、藤咲ってここほくろなんてあったっけ?」

「…っ」

突然伸びてきた指先が、私の目尻のほくろに触れてそのまま大きな手が私の頬をさらりと撫でる。

今起きた出来事に、私の思考は停止してそのまま固まり動くことができない。

「…真っ赤。可愛いい…」

ふっと笑う服部くんにますます私の顔は熱をもつ。

どうしよう…ほくろ…お化粧して隠してたのに汗かいてお化粧とれちゃった…。
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