彼女と私の見分けかた
なっちゃんってそんなに凄い女の子だったのか…？

確かに今日の彼女のプレイには俺も鳥肌がたった。

ここぞって時にはシュートが決まってたし、確かに試合の流れを大きく変えていた。

もしかしたら…俺なんかには手の届かない凄い女の子…なのか？

明日会う約束をしていた俺の気持ちが大きく揺らぐ。

インターハイ常連校ならバスケ一色の毎日だろう。

恋愛なんかしている時間なんて果たして彼女にあるのだろうか…。

今日、彼女がいる日常はとんでもなく楽しかった。

ごくんと唾を飲み込んだ俺は、隣に座る藤咲の顔を呆然と見つめていた。


『同じ顔してるのにこっちの藤咲じゃダメなのか？

藤咲姉じゃ学校が違うじゃん』
先ほど誰かが言った言葉がふと頭の中で何度も繰り返し再生された。
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