彼女と私の見分けかた
翌朝、いつも通りの時間に目が覚めた。

5時…。

学校も部活も休みでこんなに早く起きる必要はないが、今日のことが気になってこれ以上寝るのは無理だった。

外でも走ろう…。

落ち着かなくてジャージに着替えて近所の自転車遊歩道をゆっくり走る。

いい天気だ。

今日…。

服部くんは話があるから会いたいと伝えてきた。

ランニングしながら昨日の会話と彼の様子を冷静に思い出す。

なんでわざわざ休みに呼び出されたんだろう…?

これってデートのお誘い…?

美月に話がしたいなら学校でもいいはずだ。

「そっか…」

ため息とともに声がもれた。

服部くんは、美月を呼び出してデートして告白するつもりなんだ。

足が止まった。

遊歩道のかなり先、走り続けた先には貯水地があり、小さな湖がある。

朝陽を浴びてキラキラ光る水面が見えてきたところで、私の足は完全に止まった。
< 71 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop