彼女と私の見分けかた
えっ…!?

いや…まさか…そんなはずは…。

ぼんやりいつものコースをたどっていた俺の視界が、不意に思いがけない人物を前方にとらえた。

俺の足が止まる。

あまりにも彼女が好き過ぎて…幻覚が見えているのか…?

目をごしごし擦り、改めてじっと前を見る。

確かに数メートル先に…女の子が…いる…。

幻でも見間違いなんかじゃない!

目の前に、俺と同じように驚いた顔をして立ちすくむ彼女が、ジャージ姿で俺のことを見つめている。

予測していない出来事にめっぽう弱い俺は、臨機応変という対応ができなくて…パニックになり狼狽えるしかなかった。
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