彼女と私の見分けかた

デート

ふわっふわした気持ちのまま帰宅した。

まるで夢を見ているみたいで…魔法がとけたシンデレラに王子さまが会いに来てくれた…。

いや、実際は会うはずのない場所で不意討ちで会ってしまい、動揺した彼が思わず口を滑らせた…。

正確に言えば、そんな状況だったけれど、思い出すと顔がにやけてしまう。

格好良かったり、狼狽えてパニックになったり、顔を赤くして照れたり、いろいろな顔を短時間で見せてくれた。

前髪をくしゃりとつかむ仕草は、一番……私をドキドキさせた。

「……好きって言われたんだよね…?…付き合ってほしいって!きゃーっ!!」

ベッドにダイブして枕を抱えて転げ回っていると、目をこすりながら眠たそうな美月が部屋に入ってきた。
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