彼女と私の見分けかた
はじめてコイツの存在に気がついたのはちょうど一年前。

俺は毎朝7時発東京行きの3両目最後尾の電車に乗って通学している。

小学校から始めたバスケのおかげか、すくすく育った俺の身長は185センチ。

高校もバスケの強豪T高に推薦入学し、朝練の為に毎日朝早い電車に乗っている。

高校までは6駅、俺の乗る次の駅から乗ってくる、セーラー服にリュックを背負い長い髪をひとつに束ねた黒縁眼鏡の女の子。

毎日同じ電車の同じ車両に乗り合わせる高校生は彼女だけで、気がつけば毎朝彼女を観察していた。

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