彼女と私の見分けかた

はじめはぎこちなかった私たちも、すぐにバスケの試合を見たことにより共通の話題ができて盛り上がった。

それぞれの部活の話、家族構成、そして以外にも女の子は苦手で、彼女がいたこともなければ女の子と二人で出かけたのは私が初めてだとはにかむ服部くんは男の子だけれど可愛かった。

「今朝は…あんなところで会うとは思ってなくてさ。
菜月ちゃんのこと考えてたから幻影が見えたのかと思って焦ってなんか…いろいろ…格好悪い姿晒した気がするんだよね…」

そう言ってまた前髪をつかみ、その姿に思わず笑みがもれる。

服部くんは軽く咳払いすると

「もう一度…仕切り直していい？」

そう言って、お昼を食べて一息ついていたファーストフード店で仕切り直す前に…と一度トイレに立ち、私も彼が戻ってきたら気持ちを落ち着かせるためにトイレに向かった。