彼女と私の見分けかた
鏡を見ながら深呼吸していつも愛用しているお気に入りのリップを塗り直す。

仕切り直すって…もう一度告白してくるれるってこと…だよね…。

どちらにせよ、まだ私もちゃんと、自分の気持ちを彼に伝えていない。

私も"好き"って服部くんに伝えたい…。

「…よしっ!」

気合いを入れて服部くんの待つ席に戻ろうとして、私は目の前の光景にたちすくんだ。

「な、、んで…?」

服部くんの目の前には私が……

ううん、違うっ!!

同じ服を着て同じ髪型をした美月が…頬を染めて座っていて…。

テーブルの上の服部くんの手には、美月の白くて華奢な手が重ねられていて、そのまま私はその場から動くことが出来なかった。
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