失った恋と捜し続ける恋、背中合わせの夜


「ああ、実はそうなんだ。」


中原課長、あっさりと認めた。
しかも、嬉しそうな顔で。


「予定日はいつなんです?」

「5月下旬。」

「今、2月だから・・もう少しですね。両親学級とかも行っているんですか?」

「ああ、初めてのことだから戸惑うことも多いけど、勉強になるよ。」


へ~
勉強になるんだ
両親学級


「安定期とはいえ、奥さん、大事にしてあげてくださいね。」

「ああ。初めての子供になるから、俺も支えてやらないとと思ってる。」


支えてやらないと・・・ですか?


そんなことよく言えるわ


あたしには

”妻と別れる話をしている。だからもう少し待っていてくれ” って

1週間前の夜、ベッドの中で言ってた



あたしを夜通し何度も激しく抱きながら・・・



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