失った恋と捜し続ける恋、背中合わせの夜
そういえば、ズブ濡れサイテーサイコー青二才男がくれたメッセージにあったっけ
”そんな大切なことを俺に教えてくれたレイさんはきっと幸せになれる。それはきっともうそこにある。”
根拠なんてないそんな無責任だけど、優しさ満載のそのメッセージ
そのメッセージのせいで
あたしの胸がいっぱいになるぐらい苦しくさせる男がこんな近くにいたのに
あたしの守備範囲外にカテゴライズされていることに疑問を感じ始めた今。
『あたし、見る目がなかった。』
「やっぱり、ダメか。」
『ばかっ。ダメじゃないという目が・・・今まではなかっただけ。』
自信を完全に失いかけそうになっていた藤崎に
あたしの言葉足らずの発言で誤解されたくない
そんなふうに思った。
だから
これまで同僚である悪友というカテゴリーに分類してしまっていたあたしは
「は?」
『だから、スキになっちゃったかも・・・藤崎のコト。』
ズブ濡れサイテーサイコー青二才男が予言した言葉を信じて、
悪友だったはずの藤崎を
キスして欲しくて胸が苦しくなる人というカテゴリーに入れ替えることを
本人の前で公言した。