きっと貴方は………好きになる
夏生が言うような事が起きるとは思わない。

祥兄ちゃんは、とってもモテるし

家庭の温かさを求めてる人だから…………。

1年留学して帰って来たら

誰かとお付き合いしてるか………

もしかすると、結婚してるかもしれない。

淋しい思いをするのは多分…………

私の方。

でも………それでもいいと思ったの。

留学までの時間………

片思いの思い出をいっぱい作って

留学に旅立てば………。




「夏生、ありがとう。
いっぱい楽しむ!
響………。
響も…………よろしくね。」

そう言ってニッコリした私に………。

「あっ、響は行かないから。
お留守番!!」って。

「はぁ~?!」

怒る響に。

「この間、勝手に暴走して和花を泣かせたのは誰?!
罰よ。
それに、仮とはいえ
彼氏の響が一緒だと、和花が遠慮して
祥太先生と話したりしないでしょ?
大丈夫よ!
和花が泣くことがないよう、最強の助っ人が一緒に行ってくれるから。
誠先生と………私と………
後は…………………『秘密!』
和花も、楽しみにしててね!」そう言うと

食べかけのケーキを、食べ始めた。

響と二人

聞きたいことも、言いたいこともいっぱいあるけど…………。

一人楽しそうに笑顔満開の夏生を見ると………

何も言葉は出なかった。
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