きっと貴方は………好きになる
「あ~ん。
悲しいよぅ~
強がり言ったけど……………無理~
夏生~」

もう、めちゃくちゃ泣いて…………

目が腫れて痛くなってきた頃。

「和花……
祥太先生が帰って来た。
ちょっとだけ………待ってて。」

そう言うと、私をベッドに座らせて……

部屋から出て行った。




…………………そっかぁ~

お兄ちゃん…………彼女さんが………出来たんだね。

澤先生……ウソつきだ。

お兄ちゃんは、私だけだって言ったのに…………。

八つ当たりもいい文句を愚痴っていたら。

「和花~
ごめんね。
誤解でした………。」って………

夏生が微妙な表情で帰って来た。

………………誤解??

腫れた目を冷やすタオルを片手に近づいてきた夏生が

「はい。」とタオルを目に当てて

「情報屋…………
誠先生と響なんだけど………。
今朝早く連絡がきて
『祥太がデートする。
和花のことで自棄になって、淋しさを紛らわす為に彼女を作った。』って。
響に偵察してもらったら……
『駅前のホテルで待ち合わせしてる!』って連絡が入ったから
和花を連れていって、目を覚まさそうって思ったんだけど………。
ごめんね。
和花を悲しませることになった。
おまけに、今文句を言いに行ったら。
全くの誤解で………
逢ってたのは、男の人だったみたい………。
本当にごめんなさい!!」

必死に謝る夏生に

「ありがとう。」って……告げた。
< 78 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop