きっと貴方は………好きになる
キスの恥ずかしさから………

再び部屋に訪れる勇気はなくて。

メールをしてみた。

『受け入れてくれて……………ありがとう。
大好き。
…………留学………
辞めたくなっちゃった。
けど………頑張るね!
だって。
祥兄ちゃんの隣に、並びたいから。』

同じ家の中。

メールを送る私をどう思ったかなぁ?

そんな事を思いながら

まだ落ち着かず、ベッドでゴロゴロしていたら…………。

ピコン!って着信を伝えるライトがついて

『和花。
頑張ってこい。
帰って来たら…………
俺の隣にずっといろよ。』ってメールがきた。

ずっと………隣にいていいんだ。

まだ実感しきれない私は…………

『どうしよぅ~
彼女になっちゃった…………。』って夏生に泣きついた。






「………………で、どっちが告白したの?!」

「アイツは何て?」

「留学どうする?」

「キス………したんだぁ~!」

兎に角、興奮する夏生に………

『うん。』と『ううん。』しか答えられない程だったけど。

「和花………良かったね………。」って

少し涙声で言われると………

急に実感できて………涙が溢れた。

「夏生のお陰だよぅ~」

夏生だけじゃない。

響に澤先生。

マコちゃんに菜緒さんに……お義父さん。

お母さんにおばあちゃんに…………

みんなの協力があったから

望みの薄い、この恋を叶えることが出来た。

「……………和花の頑張りだよ。
諦めないで、ずっと信じて『好き』を突き通したから叶ったんだよ。
…………幸せになってね。」

いっぱい、いっぱいありがとうを伝えて………

電話を切った。
< 86 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop