きっと貴方は………好きになる
「「おはよう。」」

二人揃ってダイニングに行くと。

先に座ってたおばあちゃんが、びっくりした目でこっちを見た後。

「おはよう。」と、意味深な笑顔を向けて挨拶を返した。

……………おばあちゃん、気づいたんだろうな。

気恥ずかしい思いに……祥ちゃんの手を握ると

キュッと握り返してくれた。

嬉しくなって見つめると………

「一花~
ご飯なんて、適当でいいから
早くおいで~
一花の大好きなのが見れるよ~」と私達を横目に大きな声でお母さんを呼ぶ。

その声に先ず来たのはお義父さんで………

「和花…………と祥太??」と呟いて

入り口で固まってしまったの。

多分お義父さんも………気づいたよね?

続いて来たお母さんが

「あっ、やっぱりお父さん固まった。」って………。

こちらは既に私達のことを知ってたような口振りで

「お父さんの好きな甘い卵焼きを作ったから
席に着こう!」と言って

お義父さんを宥めて席に着かせた。

みんなが揃って朝食を取るのって……

お母さんに赤ちゃんが出来たと報告して以来。

普段、仕事柄なかなか家にいないお義父さんや

同じく仕事柄いない祥ちゃん。

おまけに、私との問題で………

引きこもり気味だったから、本当に久しぶり。

あぁ~

なんだか緊張する~

隣に座った祥ちゃんが、一呼吸おいて………
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