きっと貴方は………好きになる
中学ニ年の冬に、響に教えてもらって………

それからずっと、祥兄ちゃんに片思いしている。

ホントは

デートしたり、いっぱい甘えて『好き好き』アピールをしたいんだけど……。

受験生の今は、お兄ちゃんより目の前の受験が大切で。

中々進展も無いまま、半年が過ぎた。

まだ恋に気づけなかった、中学二年の春に志望校を決めて

何も悩まず、受験にまっしぐらの私だったけど。

バレンタインやお兄ちゃんの誕生日にもらってくる

沢山のプレゼントに……心が動いた。

キスしていた彼女とは別れたって聞いたけど。

『近くで見張ってないと
またいつ彼女が出来るか………』って不安から。

新しい作戦を実行する。




祥兄ちゃんは、高校教師。

お兄ちゃんの高校はレベルが高くて………視野に入れてなかったんだ。

けど……。

女子高生に囲まれてるって思うと………。

呑気に近所の高校に通ってる場合じゃない!と思えて。

『勉強頑張るから、お兄ちゃんの高校を受験させて!』っておねだりした。

祥兄ちゃんとお義父さんは、私に甘いから大丈夫だと思ってたのに。

『電車通学は、痴漢にあう!』

『お母さん達がお迎えしやすい近所が一番!!』と言って。

これに関しては、賛成してくれない。

痴漢より、お兄ちゃんの新しい彼女の方が大切なのに

取り合ってももらえないの。
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