~君が教えてくれるなら~
夢中にさせて
あの日から1週間。
古瀬朝陽くんと学校ですれ違うこともなかった。
本当に同じ学校だよね…??
そもそもあの子学校とかちゃんときてんのか?
屋上でサボるくらいだもん。学校とか来なさそう。
5組って言ってたよね?
よしっ!!!
私は5組の教室に行ってみることにした。
1組と5組は階が違うからあまり関わることもなかったし、ちょっと緊張するけど。
恐る恐る5組の教室を覗いてみると朝陽くんらしき人は見当たらなかった。
その代わり見るからにムードメーカーそうな男子が私の方に寄ってきて「誰探してんのー?」と声をかけてくる。
「あ~、古瀬くん!」
「あー!朝陽?朝陽はね~、どっかいったわ!」
そう言うとクラスに大声で「朝陽どこ行ったか知ってる人~!!」と聞いてくれた。
残念ながら皆テキトーな返しで一貫性がなく結局居場所はわからなかった。
「ごめんね~どっかにいるとは思うんだけど。」
「全然大丈夫!たいした用じゃないから!!」
それに私は朝陽くんがいる場所がなんとなく分かっていた。
教室にいないならあそこかなぁって。
クラスの誰も知らないであろう朝陽くんの居場所。私だけは心当たりがあるってことにちょっとした優越感を覚えた。