~君が教えてくれるなら~
残された帰宅部3人は駅前のカフェに向かうべく下駄箱へと歩いていく。
~♪~♪
少し遠いところから軽音部らしき音が聴こえてきた。
「あーこの曲最近流行りのやつじゃん。」
「ちょっと覗きに行ってみよ!きーなり!」
「えっ!?」
私が反応するのとほぼ同時に美琴とまりりんに腕を引っ張られる。
「え~やめとこーよー。」
乗り気じゃない私とは正反対にルンルンの2人。
こいつら絶対面白がってる。
4人でいるときも恋の話にあまり参加しない私を3人はいつもブーブーいってたし生成の恋バナも聞きたいっていつも言われてたから多分嬉しいのもあるんだろうけど。
ほぼ無理やりつれてこられた場所は軽音部の部室。
あ、この歌声…。
「ちょっと覗くだけなら大丈夫!」
そういって美琴とまりりんが扉を少し開けて中を覗く。
「あっあれでしょ?生成!黒髪の!」
「ちょっ!まりりん声でかい!」
そう言いながらも私も2人の後ろからチラッと中を覗いてみる。
ん~?ここじゃ全然朝陽くん見えない…。
「ちょ、ちょっと2人とも、もうちょいまえ…」
「君たち何してるの?」
「ギャーーーーーーー!!!」
真後ろで声が聞こえおもわず叫んでしまった。